自社製品の製造・販売を行う企業において物流業務を担当している方のなかには、利益を上げるために物流改善を検討している方もいるのではないでしょうか。また、その手段として、サプライチェーンマネジメントの導入を考えている方もいるかもしれません。
サプライチェーンマネジメントを導入すれば、コスト削減やリードタイム短縮が期待できます。結果として業務の効率化や利益の上昇も見込めるでしょう。
本記事では、サプライチェーンマネジメントを導入するメリットとデメリットを解説しています。資材の調達や販売、配送を複数の業者に依頼している企業の方にとってはとくに参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
■この記事でわかること
- サプライチェーンマネジメントが求められている背景
- サプライチェーンマネジメントを導入するメリット
- サプライチェーンマネジメントを導入するデメリット
目次
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは
サプライチェーンマネジメント(SCM)とは「供給連鎖管理」のことで、物流システムを1つの企業内に留めるのではなく、複数の企業間で統合的に管理し「全体最適」を目指す経営管理手法を指します。英語では「Supply Chain Management」と表します。
つまり、原材料が調達され消費者に商品が届くまでの「もの」と「お金」の流れを、「情報」の流れと結びつけるマネジメント手法です。
なお、単に「サプライチェーン」という場合は、商品が消費者に届くまでの「もの」の流れを指します。
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なぜなら、サプライチェーンマネジメントを導入し、各部門のデータを一元管理することで需要予測が可能となり、食品ロスを減らせるからです。食品ロスが減れば、結果としてコスト削減につながります。
また、どこかでエラーが起きた場合も原因が特定でき、被害を最小限に抑えることが可能です。食品メーカーにとっても、サプライチェーンマネジメントは魅力的な経営管理手法といえるでしょう。
サプライチェーンマネジメントが注目される理由
近年、多くの企業でサプライチェーンマネジメントの構築、または再構築が進んでいます。その背景には、次のような理由があります。
- 企業のグローバル化
- 労働環境の変化および人手不足
- ECの発展によるビジネスモデルの変化
近年、企業のグローバル化が進んでいます。調達や製造、販売の拠点が複数箇所に分散し、エリアが広範囲にわたることも珍しくありません。こうしたなか全体管理の重要性が増し、サプライチェーンマネジメントへの関心が高まっています。
また、労働環境の変化および人手不足により、業務の自動化・標準化が急務となっています。これもまた、サプライチェーンマネジメントが注目される理由の1つです。サプライチェーンマネジメントを導入すれば、物流に関わる業務の自動化・標準化が期待できるためです。
ECの発展も、サプライチェーンマネジメントの普及を後押ししています。ECの発展によりビジネスモデルが変化し、販売から配送におけるプロセスはより効率化が求められるようになりました。これにより、さまざまな業界において、サプライチェーンマネジメントの構築、または再構築が進められるようになったのです。
サプライチェーンマネジメントを導入するメリット
サプライチェーンマネジメントを導入するメリットには、次のようなものがあります。
- 物流コストの削減
- リードタイムの削減
- 在庫の最適化
それぞれについて詳しく解説していきます。
物流コストの削減
サプライチェーンマネジメントの導入は、物流コストの削減に非常に有効です。在庫状況や仕入れ量、配送のタイミングなどを把握でき、物流業務全体の最適化が可能になるからです。物流業務全体を最適化するプロセスが構築できれば、無駄なコストの発生を防げます。
リードタイムの削減
サプライチェーンマネジメントを導入すれば、仕入れや在庫管理といったデータを一元管理でき、需要の予測も可能となります。
調達・生産などの各部門と需要の予想を共有すれば各部門の業務を合理化でき、結果的にリードタイムの短縮につながるでしょう。
リードタイムについては、以下の記事を参考にしてください。
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販売予測を誤ると、在庫が過剰になったり、反対に不足したりします。
しかし、サプライチェーンマネジメントを構築すれば、リアルタイムで需要予測ができるようになり、在庫を最適化できます。在庫を最適化できれば機会損失を防ぐことができ、売り上げの増加にもつながるでしょう。
サプライチェーンマネジメントを導入するデメリット
サプライチェーンマネジメントの導入には、メリットだけでなくデメリットもあります。主なデメリットは以下の2つです。
- 導入コストがかかる
- 体制の整備(仕組みの構築)が難しい
詳細を順にチェックしていきましょう。
導入コストがかかる
サプライチェーンマネジメントに取り組むには、インフラ整備が欠かせません。また、開発工数も大きくなりがちです。そのため、サプライチェーンマネジメントの導入には金銭的・人的・時間的コストがかかります。
とくに、拠点が複数ある企業や、製造から配送までのプロセスを子会社や関連会社と提携して行っている場合、各拠点・各会社にシステムを導入しなければならないため、コストはいっそう増加します。
導入を検討する際は、コストに対して十分なメリットを得られるかを慎重に判断するようにしましょう。
体制の整備(仕組みの構築)が難しい
体制づくりの難しさも、サプライチェーンマネジメント導入のデメリットです。
サプライチェーンマネジメントでは、調達から生産、在庫管理、出荷、配送まで、一連の業務全体を管理する必要があります。企業間の連携も求められます。
さらに、効率的な仕組みを構築するには、統一したルールを作成しなければなりません。
部門もしくは会社の垣根を超えて全体を管理し、ルールを統一化するには、かなりの困難をともなうでしょう。
また、前項で紹介したように、サプライチェーンマネジメントの導入にあたってはさまざまなコストが発生します。これも、体制の構築が難しいとされる理由の1つです。
サプライチェーンマネジメントの成功に向けて
サプライチェーンマネジメントを成功させるには、現状の課題が何かを考え、その課題を解決するのに適したシステムやサービスを利用することが大切です。
例えば、自社主導の物流センターで一元管理をするのか、AmazonのFBAのように一部のサプライチェーンのみ別倉庫に移動するのかなど、マネジメントの仕方はいろいろと考えられます。
通販の台頭により販売チャネルが多様化するいま、一元管理できる物流業務の仕組みづくりは急務といえるでしょう。
浜松委托運送は在庫管理、通関、食品届け、ラベル貼り、検品はもちろん、通販特有のピッキング作業から宅配便の手配を含め、すべてを一元で管理できます。複数の業者にまたぐことなく1社で管理できるため、トータルコスト的な管理も可能です。
また、物流機能はもちろん、調達・製造の分野も一気通貫して対応できるよう、対応領域の拡大も視野に入れています。
より幅広い領域をカバーできる物流のプロと提携すれば、サプライチェーンマネジメントをよりすみやかに、より確実に構築できるでしょう。
まとめ
サプライチェーンマネジメントの導入には、物流コストの削減やリードタイムの圧縮、在庫の最適化といったメリットがあります。一方で、導入はコストがかかり、仕組みの構築も容易ではありません。自社で取り組むのは難しいケースもあるでしょう。
導入が難しく感じられるのであれば、アウトソーシングを検討するのも1つの方法です。
浜松委托運送では、在庫管理から運送まで、一連の業務をお引き受けできます。首都圏にも中京圏にも好アクセスな浜松という立地を活かし、高品質でコストパフォーマンスの高いサービスをお約束します。サプライチェーンマネジメントの導入をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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