
楽天市場の「最強翌日配送」は、ユーザーが日時を指定することで最短のタイミングに商品を受け取れる便利な配送サービスです。しかし、指定した日時に商品が届かないトラブルが発生することがあります。商品が到着しないとユーザーの不安や不満が高まり、結果としてショップの評価に影響を与えかねません。
本記事では、楽天最強翌日配送の商品が届かない原因や補償内容に加えて、出店者側が取れる対策を詳しく紹介します。
【この記事で分かること】
- 楽天最強翌日配送が届かない原因
- 商品が届かない・遅延した場合の補償内容と補償条件
- 配送ミス・配送遅延の対策
目次
楽天最強翌日配送が届かない原因は?
最強翌日配送の不着は、大きく分けて「配送トラブルによる原因」と「注文時の設定ミス等による原因」の2つが考えられます。
指定した日時になっても商品が届かない場合、ユーザー側で楽天市場の購入履歴から配送状況を確認する操作が必要です。配送状況が「出荷準備中」となっていた場合は、出店者による対応が求められます。
配送トラブルによる原因
商品の不備や配送経路のトラブルによって配達が遅れ、商品が届かないこともあります。配送トラブルが原因で届かないケースを2種類に分けて紹介します。
ショップ・配送業者のトラブル
最強翌日配送ラベルでも、ショップ側の出荷トラブル等で商品の出荷が遅れることがあります。
指定したお届け日を過ぎても商品が届かない場合の対応は、次のとおりです。
- ショップからの発送が済んでいない場合:ショップへ問い合わせ
- ショップからの発送が済んでいる場合:配送業者に問い合わせ
また、商品の破損などによっても配送が遅れるケースがあります。出荷時の梱包不備やラベルの貼り間違いなどもトラブルの原因となることがあるため、ショップ側の準備段階での確認が重要です。
天災や事故、渋滞などの影響
天災、事故、異常気象等が原因で配送ルートが確保できず、配送が遅れることがあります。
配送が遅延する主な要因は次のとおりです。
- 事故や年末年始等の影響による交通渋滞
- 配送エリアが離島・山間部・その他一部地域の場合
- 台風や大雪などの季節的な自然災害
このような場合、配送状況に「配達不能」と表示されます。特に台風や大雪などの季節的な自然災害が発生した場合は、広域にわたって配送遅延が発生する可能性が高くなるので注意が必要です。
注文時の設定ミス等による原因
商品を最強翌日配送で配達するには、ユーザー側が最強翌日配送の「注文締切時間」を守る必要があります。
注文の締切時間は以下のとおりです。
- 平日:午前12時(正午)まで
- 土日祝日:午前9時まで
しかし、注文時の設定ミスで締切時間が守られていない場合や、日時指定が行われていない場合、これらが原因で商品が届かないことがあります。
そのため、ユーザーから商品不着の問い合わせが来た際は、ユーザー側に注文時の設定を確認してもらわなければいけません。
日時指定がされていない
配送サービスが最強翌日配送になったので、ユーザー側が日時指定を手動で行うことが求められるようになりました。
ユーザーが注文時にお届け日時指定欄で「お届け日」を指定していない場合、配送が遅れることがあります。
また、日時指定をメールや備考欄等の指定欄以外で行った場合も、遅延の原因となります。
最強翌日配送を利用するためには、必ず「お届け日時指定欄」で希望の日時を選択する必要があることをユーザーに理解してもらうことが重要です。
決済の確認が取れない
最強翌日配送の支払い方法は、以下の3つのみです。
- クレジットカード
- 代金引換
- 全額ポイント支払い
クレジットカード決済では、カード会社の承認が取れない等の原因で配送が遅れる場合があります。また、ショップが独自に制限している決済方法がある場合も、遅延の原因となります。
決済方法の変更はあとからできないため、決済時にユーザー側に支払い方法を確認する必要があります。
受け取り場所の設定ミス
以下の場合は、最強翌日配送の対象外です。
- コンビニ受け取り
- 郵便局受け取り
また、ユーザー側が置き配で誤った場所を指定した際や、引っ越し等の影響で住所設定を間違えている場合も、商品不着の原因となります。
特に引っ越しの場合は、事前に転居届を出していても、配送が「日本郵便」によるものだと住所変更をシステムに反映させるまでに1週間程度かかるため、商品が届かなくなることがあります。その場合、ユーザー側で日本郵便に連絡することが必要です。
住所入力時の細かなミスも配送遅延の原因となるケースがあるので、マンション名や部屋番号まで正確に入力するよう促すことも大切です。
楽天最強翌日配送が届かない時の補償
補償の申請をする際、ユーザーは最初に購入履歴ページから商品を購入したショップへ連絡します。
ショップへの連絡後、回答がなかった場合、または回答に納得がいかなかった場合は「楽天あんしんショッピングサービス お客様専用 補償申請窓口」から申請する流れです。
楽天市場での買い物を安心して行えるよう、補償制度が充実しています。
補償条件
ユーザーが補償を受けるには、補償の条件を満たす必要があります。
商品の不着・欠陥品の場合と配送遅延の場合で、条件や補償の対象外になるケースが異なるので留意が欠かせません。
商品の配送遅延に関しては、補償申請の対象注文かどうかを確認します。
購入履歴>お支払い方法、配送方法の詳細>備考において「※この注文は遅延補償対象(5%ポイントバック)です」と記載があるかをご確認ください。
ただし「最強翌日配送」ラベルのある商品と、ない商品を一緒に注文した場合は、遅延補償申請の対象外となるので注意しなければいけません。
補償される場合
商品の配送遅延に対しては、すべての条件を満たす必要があります。
商品の不着・欠陥品の補償については、ユーザーが楽天会員でなくても補償を受けられますが、配送遅延に関しては楽天会員でないと補償を受けられません。
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商品の不着・欠陥品 |
商品の配送遅延 |
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支払いを済ませたにもかかわらず、商品が届く目途が立たない場合 |
指定日を過ぎても届かなかった商品が「最強翌日配送」対象商品で、注文時にお届け日時指定欄でお届け日を指定している場合 |
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商品ページ上の説明と著しく異なる商品・欠陥品が届いた場合 |
お届け指定日を過ぎても商品が届いていない場合 |
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– |
注文された時点で、お客様が楽天会員である場合 |
補償されない場合
楽天側とショップ側で補償が重複してしまう場合や、ユーザーの支払いトラブルがあった場合など、補償の対象外となる条件が細かく設定されているため、詳しくは公式サイトから確認してください。
<配送遅延の補償はこちら:https://event.rakuten.co.jp/anshin/anshinshopping/saikyo-delivery/>
<不着・欠陥品などの補償はこちら:https://event.rakuten.co.jp/anshin/anshinshopping/compensation/?l-id=anshin_anshinshopping_saikyo-delivery_compensation>
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商品の不着・欠陥品 |
商品の配送遅延 |
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サービス対象外の申請をした場合(申請がユーザー本人ではないなど) |
注文に関する補償条件を満たさなかった場合(クレジット決済でカード会社の承認が取れなかったなど) |
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楽天のサービス外での補償を受けた場合(商品を購入したショップから既に補償されているなど) |
配送に関する補償条件を満たさなかった場合(予測できない天災、異常気象等の不可抗力事由が生じたなど) |
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対象外商品の申請をした場合(ふるさと納税に関わる購入など) |
お届けに関する補償条件を満たさなかった場合(ユーザーの不在や受取拒否など) |
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ユーザー起因による補償を申請した場合(配送先の住所に不備があったなど) |
その他 |
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その他 |
– |
補償内容
商品の不着・欠陥品の場合と配送遅延の場合で、補償内容が異なります。
配送遅延の補償に関しては、申請した情報の調査後にポイントが反映される仕組みです。また補償されるポイントは期間限定で、有効期限が決められています。
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商品の不着・欠陥品 |
商品の配送遅延 |
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対象 |
楽天市場で注文した商品 |
最強翌日配送対象商品 |
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対象サービス |
楽天市場 |
楽天市場 |
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補償内容 |
購入代金(税込)の補償 |
合計購入金額(税込)の5%に相当する楽天期間限定ポイント(配送料含む) |
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補償上限 |
1回あたり30万円(配送料含む) |
なし |
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補償回数上限 |
年間5回 |
(ポイント付与回数上限)なし |
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申請期間 |
注文日の翌日から90日以内 |
注文日の翌日から90日以内 |
楽天最強翌日配送で商品が届かないトラブルを防ぐポイント
商品が予定通りにユーザーへ届かないことで「ショップの評価が下がる」「補償をしなければいけない」「最強翌日配送のラベル剥奪」など、多くのデメリットが生じます。
そのため、出店者側にとって商品が届かないトラブルは避けたい事柄です。これらを未然に防ぐための対策を紹介します。
物流倉庫サービスに業務を委託する
自社で商品の在庫を管理している場合、最強翌日配送に合わせて商品を土日対応させるのに多くの費用がかかり、種類が増えるに連れて業務も多くなってしまうためミスが起きやすくなります。
物流倉庫に業務委託することで、こうした負担を大幅に減らすことが可能です。浜松委托運送であれば、以下のメリットがあります。
- 土日対応が可能
- 常温倉庫だけでなく、低温倉庫・除湿倉庫での管理も可能
- 配送業務だけでなく、受注管理や在庫管理にも対応
これにより出荷ミス等を減らすことができ、未然に配送遅延や商品不着を防げます。
管理システムを導入する
在庫管理や受注・発送管理などを手入力で行っていると、ヒューマンエラーによって配送ミスが起きやすくなってしまいます。
管理システムを導入することで、管理業務を一括で行うことが可能です。RSL(楽天が提供している出店店舗向けの物流アウトソーシングサービス)を利用していない場合も、SKUごとに在庫数と保管場所を管理できるシステムがあります。
管理に割いていた時間や労力を一気に減らすことができるため、業務の効率化につながり、配送ミスを未然に防げます。
適切な管理システムを選ぶことで、注文から発送までの一連の流れを自動化し、人為的ミスを大幅に削減できるのが大きなメリットといえるでしょう。
相談窓口に相談する
楽天は出店者向けの相談窓口を設置しています。ショップの配送体制を安定化させるための方法や、配送に不備が起きやすい理由などを相談できます。
また、専門のコンサルタントによる個別対応を行っているので、具体的な解決策の提示も可能です。窓口を利用するには「店舗運営Navi」に、店舗アカウントでログインする必要があります。
楽天の相談窓口のほか、楽天への出店に対応した経営コンサルティング会社に相談する方法も挙げられます。早めに相談することで、トラブルが大きくなる前に解決策を見つけることができるでしょう。
楽天最強翌日配送の商品が届かないトラブルを未然に防ごう
楽天最強翌日配送は顧客満足度を高める優れたサービスですが、商品が指定日時に届かないトラブルが発生するリスクがあります。配送トラブルや注文時の設定ミスなど、原因は多岐にわたりますが、適切な対策を講じることでこれらの問題を防ぐことが可能です。
出店者としては、物流倉庫サービスへの業務委託や管理システムの導入、楽天相談窓口の活用などの対策を取ることで、配送トラブルを未然に防ぎ、顧客満足度を上げられます。
浜松委托運送では、専門の物流サービスにより土日対応や特殊な保管条件にも対応が可能。出荷ミスや配送遅延のリスクを大幅に減らせます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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