ワインの物流に適した倉庫とは?起こりうる問題についても確認しよう

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ワインは輸入関税の引き下げや健康志向の高まりとともに、その需要は拡大傾向にあります。国内の物流業界もEC市場の成長を受けて、EC事業者も自社でワインを取り扱うことで事業を拡大したい、ワインの物流サービスを検討したいと考える事業者が増えてきました。

そこで、本記事では実際に日本国内でワイン流通の実例を紹介しながら、ワイン物流の仕組みや流れ、起こりうる問題などをお伝えしたいと思います。

ワインの物流に必要な仕組み

例えば、ワインの販売に関わっている方はぶどうの産地や品種、生産者などについてはお話しできても、どのようにワインが輸送されているかをご存知でしょうか。海外からワインを輸入する実例を参考に、できる限り簡単にお伝えします。

産地からの輸入手配

ワイン物流の流れ


ワインの出荷予定が決まると、ワインの輸入担当者はフォワーダーと呼ばれている国際輸送業者に輸送手配を依頼します。輸送船を運営するのは商船三井や日本郵船などの船会社ですが、輸送船の予約はフォワーダーを通じて行なわれます。

フォワーダーはワイナリーからワインを集荷~日本の港へ到着まで一連の業務を手配してくれるため、信頼関係を築けるフォワーダーと仕事をすることがとても重要です。

通関手続き

輸入貨物が港に到着すると、保税倉庫で通関手続きを行います。保税倉庫があることでタイムラグの発生がなくなるため販売機会の損失もなくなる利点もあります。

国内市場のワイン流通量は、輸入が約7割を占めていて、多くが海外からの輸入販売です。輸入手続きはA社、保管倉庫はB社と複数の業者に委託してしまい、管理や連絡に手間がかかるという課題もあります。

荷受け・検品

ワイナリーを出発するところから徹底した温度管理のもとでワインは輸送されてきます。日本に到着後も通関用の定温倉庫へ搬入されます。このときも、直射日光や外気温の影響を受けないよう細心の注意が必要です。

定温倉庫へ搬入後、厚生労働省への食品申請や税関への輸入申告、倉庫会社による検品、輸入者ラベルを貼って、国内の倉庫へ輸送されます。

定温倉庫による保管

ワインの品質を保つための定温管理についてはさまざまな課題があるのも事実です。

  • トラックやコンテナから荷降ろししたワインを保管倉庫に移動する間、常温にさらされてしまう
  • 一時的に常温下に置くことで、結露によってラベル不良やワインが膨張し液漏れが発生してしまう

上記のような問題を解決するため、ワイン流通に多くの実績を持つ「浜松委托運送」の倉庫には以下の特徴があります。

  • 年間を通して温度が13〜15℃の環境
  • ある程度の湿度を保っている環境
  • 太陽の光はもちろん、蛍光灯でも劣化の原因となる為、常に暗い保管場所
  • 振動、異臭がないこと。(振動はボトル内の対流を発生し、熟成を妨げる)

ワインの倉庫保管について詳しくはこちらをご覧ください。

ワインを倉庫で保管するときに気をつけるべきこととは?

ラベル貼りなどの流通加工

ワインの流通では高品質な商品を届けるために、流通加工における付帯業務も大事な過程となります。

検品では外部の破損だけでなく、製造時のろ過不良、残留酵母の有無、変色など中身も確認し商品の高品質を維持しなければなりません。

また、輸入者ラベル貼りやお中元、お歳暮などの外装梱包も品質維持のための加工になります。

ワイン物流を委託するときのポイント

ワイン物流を外部へ委託するポイントとして、以下のことを不安に感じる人は多いのではないでしょうか。

  • 自社で行なっている業務を外部業者に委託することはできるのか
  • 自社と同様のクオリティーで対応してくれるのか

立地場所

物流倉庫を立地する場所を選ぶときは基本的に2つの考え方があります。一つは仕入れ先に近い立地(生産立地型)と、もう一つは納品先に近い立地(消費立地型)です。その他、以下のことも確認し、判断する必要があります。

  • 住宅地に近いと働く人手が集まりやすい
  • 多くのトラックが通行できるような場所
  • 多くの商品を保管できる広い土地である
  • 倉庫を建設しやすい平らな土地である
  • 地価が予算の範囲内である
  • 高速道路の出入口が近い

処理能力やスペースの拡張性

ここで、浜松委托運送に業務を委託した企業様からの声をご紹介します。

“弊社のワインはクリスマス・年末に向けた商戦のために、通常時より1.5倍程度の在庫を準備しますが、倉庫間での保管など柔軟に対応して在庫スペースの心配なく事業を行なえています”

“在庫回転数などのデータ分析の実施によって適切なロケーション変更が可能になり、保管効率が大幅に改善できました”


温度管理・品質管理が徹底されているか

ワインは生き物であり、特に温度管理に不備があると熟成が進み過ぎて、著しく品質の低下を招きます。まさに、温度管理はワインにとって生命線とも言えるものです。

酒類全般に言えることですが、特にワインは13〜15℃の温度を保った状態で管理することが求められます。しかも、保管する倉庫では24時間365日温度管理に対応できる設備が整っているのかが重要です。

また、急激な温度変化も避けなければならず、13〜15℃の温度をキープできる環境であることが大切です。

コスト競争力があるか

物流業務をアウトソーシングするのは、自社で業務を行なった場合の費用と捕獲した場合、アウトソーシングしたときの費用の方が安く済むケースが多いからです。ワイン物流業務を外注することによってコストダウンを実現し価格競争力を高めることができます。

外注業者に委託する場合は、価格の相場を確認しながら、業者からの値上げ要請も視野に入れて、そのコストに妥当性があるかを見極める必要があります。

取扱実績・ノウハウはあるか

ワインの物流業務の委託を検討している方は、委託しようとする業者が以下のことを満たしているのかを確認することが大事です。

  • ワインや酒類の取扱実績があるかどうか
  • 低温倉庫での商品管理のノウハウは蓄積されているか
  • オペレーションの正確性
  • 現場責任者と営業マンに信頼がおけるか

ワインに関してはワイナリーからの出荷から国内で流通させるまで、他の貨物とは違う専門性が要求されるため、業者選びは慎重でなければなりません。

ワイン物流が得意な物流会社に依頼しよう

ワイン物流を外注業者に委託するなら、実績豊富な物流会社に依頼してみてはいかがでしょうか。ちなみに、静岡県浜松市は自動車と楽器メーカーの街であり、名古屋港と清水港の中間に位置している都市です。

その浜松市に拠点を置く「浜松委托運送」は海外からの輸入ワインを名古屋港、または清水港にコンテナ単位で輸入します。港に入港した貨物を保税蔵置場として利用することで、港倉庫と同様の荷物取り扱が可能です。

全国でも希少なインランドデポであり、港頭地区と比較して混雑が少なく、短時間での通関、短納期が実現可能です。ワイン流通に多くの実績を持つ「浜松委托運送」に委託を検討してはいかがでしょうか。

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