保税蔵置場と保税倉庫の違いは?

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保税蔵置場と保税倉庫は字面こそ違いますが、意味としては同じです。ただし、設置場所が港ではなく内陸にある保税蔵置所は「インランド・デポ」と呼ばれるなど、機能や役割によって使い分けられることもあります。

ここでは保税蔵置場および保税倉庫にはどういった役割があるのか、利用することにどんなメリットがあるのか見てみましょう。あわせて保税倉庫の活用事例も紹介します。

保税蔵置場と保税倉庫の違い

保税蔵置場と保税倉庫は、どちらも外国貨物を保管する場所を指す言葉として使われており、意味合いに違いはありません。

保税蔵置場および保税倉庫の役割に触れたうえで、それらの言葉の使い分けについて解説します。あわせて、保税制度と保税地域の目的も確認してみましょう。

保税蔵置場の役割

保税蔵置場は、輸入された外国貨物の一時的な保管を目的として税関長に許可された場所です。

ここでは外国貨物の積卸しや蔵置ができますが、貨物の所有者が輸入申告をして引き取るまでのあいだ、関税や消費税などの税金の支払いは保留されます。その期間は原則2年で、延長も可能です。

保税蔵置場の目的は貿易の振興と発展にあり、これを法の規制下に置くことで、貿易の秩序を維持しています。また、取引の円滑化と中継貿易の発展もその役割のうちです。

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保税制度と保税地域

輸入申告前の外国貨物のまま蔵置や加工、製造、展示、運送などを可能とする制度として「保税地域制度」が敷かれました。この保税地域には、指定保税地域・保税蔵置場・保税工場・保税展示場・総合保税地域の5種類があります。

制度の目的は、貿易の振興および海外文化との交流に貢献することです。そのためには関税徴収を確実なものとし、不正な取引を取り締まる必要があります。保税地域制度があることで輸出入貨物は税関の監督下に置かれ、秩序ある貿易を維持できていると言えるでしょう。

保税蔵置場での蔵置は、税関長の承認を受けることにより、原則で2年間置くことができます。特別な理由があると認められた場合には、さらに延長も可能です。この間に税金や罰金などは発生しません。

保税倉庫(保税蔵置場) ー 浜松委托運送の強み

保税蔵置場と保税倉庫の言葉の使い分け

保税蔵置場という言葉は、関税法で定められている正式名称です。

外国貨物の蔵置場所として税関長が許可をした場所を指す際、正式な名称が求められる場合にはこちらを使用します。一方の保税倉庫は、一般的に意味が通りやすいことから広く使われている表現です。

あくまでも指すものは同じですが、輸出入に関する許可申請の書類では正式名称である保税蔵置場という表現が採用されています。

保税蔵置場(保税倉庫)を活用するには

ここからは保税蔵置場(保税倉庫)の活用法を考えてみましょう。

外国貨物を扱う方にとって保税蔵置所は、コスト削減や在庫リスクの回避など多くの面でメリットを与えてくれる存在です。また、インランド・デポをはじめとする活用事例にも触れています。

保税蔵置場のメリット

保税蔵置場を利用すると、以下のようなメリットを享受できます。

  • 蔵置中は関税や消費税がかからない

蔵置期間中は外国貨物扱いとなるため、貨物にかかる関税や消費税などは課されません。輸入貨物として引き取るまで金利負担がかからないため、資金の流動性を高められます。

  • 物流加工ができる

蔵置中に物流加工することも可能です。作業をするには税関長の許可が必要ですが、点検、包装、シール貼り、値札付けなどが外国貨物のままできるようになります。

たとえば、検品をしながら、不良品があれば外国貨物の状態で滅却手続きをすることも可能です。

また、貨物を見本品として一時持ち出すことも認められており、関税・消費税を未納のまま展示会や博覧会への出展ができます。いずれも税関長の許可が必要です。

  • 外国貨物のまま転売、積み戻し可能

蔵置中の貨物は、外国貨物のままで転売・積み戻しができます。「輸入したぶんの売れ行きがよくないので、保税蔵置場にある残りの外国貨物はそのまま転売」ということも可能です。

事情により輸入貨物の引き取りが難しくなった場合には積み戻しをするなど、商機に応じて柔軟に対応できるでしょう。

保税蔵置所にするメリット

保税蔵置場の活用事例

保税蔵置場の有用性を示す事例として、インランド・デポがあります。インランド・デポとは、内陸部に設置されている通関物流基地のことです。従来は港倉庫が担っていた通関機能と保税機能を併せ持っていることから「内陸の港」とも呼ばれています。

インランド・デポを利用する一番のメリットは、物流コストの削減です。本来であれば港倉庫に搬入された貨物を内陸の保税倉庫まで運び、そこから消費者の手に渡っていました。一方のインランド・デポは、それ自体が輸出入の起点であるため、流通の効率化が図れます。

また上述のとおり、保管蔵置所では関税や消費税が未納でも見本品として持ち出せるほか、積み戻しも可能です。これを活かして、保税蔵置場で海外のプレミア品を鑑定するといった使い方もできるでしょう。

まとめ

保税蔵置場および保税倉庫の役割についてご紹介しました。2つの違いに関しては、保税倉庫の正式名称が保税蔵置場というだけでどちらも同義です。いくつもの事例があるとおり、輸入ビジネスをするうえで活用すべき存在と言えるでしょう。

浜松委托運送の所有する保税蔵置所は、港倉庫・内陸倉庫の両方の役割を果たすインランド・デポです。関東と関西の中心という立地を活かして、輸入貨物の搬入から流通加工までスピーディなワンストップ物流を実現しています。

また、港倉庫から内陸倉庫への横持ち運賃、それぞれでの入出荷保管料金など各種のコスト削減も可能です。商品のお預け先にお悩みの方は、ぜひご相談ください。

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