冷凍倉庫・冷蔵倉庫の温度は?温度帯を理解して特徴を掴もう

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倉庫を建設、または借りる場合に重要となるポイントは何でしょうか。倉庫の立地条件や建設費用、借りる場合の借料などのコスト面が非常に重要であるのは言うまでもありません。

しかし、倉庫選びの際には取り扱う商品に応じた設備を持った倉庫を選ぶことがとても重要です。自社の製品や顧客から預かった商品の品質を維持・管理するためには温度管理は必要不可欠となります。

そこで、本記事では以下の内容を解説します。

  • 冷凍倉庫・冷蔵倉庫の温度帯
  • 冷凍倉庫・冷蔵倉庫の温度帯に適した保存食品

冷凍倉庫・冷蔵倉庫の温度帯

冷凍倉庫(冷蔵倉庫)の温度区分
冷凍倉庫や冷蔵倉庫について検索すると「温度帯」という用語を目にするかもしれません。「温度帯」について理解することは適切な倉庫選びにおいても重要なポイントになります。
では、これから詳しく解説します。

冷凍倉庫の温度帯

冷凍倉庫の温度帯は、−20度〜−50度です。倉庫業法施行規則によると、冷凍倉庫は「冷蔵倉庫の一部」ですが、一般的にはF1級〜F4級(フリーザー)に相当している温度帯の倉庫のことを「冷凍倉庫」と呼びます。

ただし、2つの区分があり、どちらの区分もよく使われます。

  • 冷凍倉庫の一般的な温度帯区分では−18℃以下
  • 倉庫業法施行規則等運用方針の温度帯区分ではF1~F4級

一般的な温度帯区分

物流業務では、商品の配送・保管に3つの温度区分を用います。一般的に認知されているように常温・冷蔵・冷凍に区分され、この3つの温度区分を総称して「3温度帯」と呼んでいます。

3温度帯は厳密に統一されているわけではないので、事業者によって認識に若干の誤差はありますが、概ね以下の基準が一般的です。

常温・・・10~15℃(ドライ)
冷蔵・・・-5~5℃(チルド)
冷凍・・・-15℃以下(フローズン)

 参考:保管温度帯について|一般社団法人 日本冷蔵倉庫協会

倉庫業法施行規則等運用方針による温度帯区分

倉庫業法施行規則等運用方針によると冷凍倉庫の温度帯区分は、一般的にはF1~F4級での温度区分に相当します。

F1~F4の区分けは以下の通りです。

冷凍倉庫の級別

温度区分

F1級

-30℃を超え、-20℃以下のもの

F2級

-40℃を超え、-30℃以下のもの

F3級

-50℃を超え、-40℃以下のもの

F4級

-50℃以下のもの


アイスクリーム類はF1級にあたり、冷凍マグロなどはF3級にあたります。ちなみに、-40℃を超える低温は「超冷凍」または「超低温倉庫」と呼ばれることもあります。

参考:倉庫業法施行規則等運用方針

冷蔵倉庫の温度帯

冷蔵倉庫の温度帯は、−20℃〜+10℃です。倉庫業法施行規則によると、分類上+10℃以下から−50℃までを冷蔵室と呼んでいますが、冷凍倉庫と区別するため一般的にはC3級〜C1級(クーラー)に相当するものを冷蔵倉庫と呼んでいます。

ただし、2つの区分があり、どちらの区分もよく使われています。

  • 冷蔵倉庫の一般的な温度帯区分では−18℃〜+10℃
  • 倉庫業法施行規則等運用方針の温度帯区分ではC1級〜C3級

一般的な温度帯区分

物流業務では、商品の配送・保管に3つの温度区分を用います。一般的に認知されているように常温・冷蔵・冷凍に区分され、この3つの温度区分を総称して「3温度帯」と呼んでいます。

3温度帯は厳密に統一されているわけではないので、事業者によって認識に若干の誤差はありますが、概ね以下の基準が一般的です。

常温・・・10~15℃(ドライ)
冷蔵・・・-5~5℃(チルド)
冷凍・・・-15℃以下(フローズン)

参考:保管温度帯について|一般社団法人 日本冷蔵倉庫協会


倉庫業法施行規則等運用方針による温度帯区分

倉庫業法施行規則等運用方針によると冷蔵倉庫の温度帯区分は、一般的にはC1~C3級の温度区分に相当します。

C1~C3の区分けは以下の通りです。

冷凍倉庫の級別

温度区分

C1級

-20℃を超え、−10℃以下のもの

C2級

-10℃を超え、-2℃以下のもの

C3級

-2℃を超え、+10℃以下のもの

一般的に、「冷蔵」に区分される温度帯では野菜や果物、乳製品、練り物などが保管されます。

参考:倉庫業法施行規則等運用方針

冷凍倉庫・冷蔵倉庫の温度帯に適した保存食品

冷凍倉庫及び冷蔵倉庫において、それぞれの温度帯に適した保存食品には何があるのでしょうか。食品に応じてきめ細やかな温度設定が求められることもありますので、具体的に解説していきます。

冷凍倉庫

冷凍倉庫は-15℃以下での保管・配送が推奨される商品に対して、冷凍~超低温での温度設定を維持できる倉庫のことです。倉庫業法施行規則によると、冷蔵庫はC級とF級からなる7区分に幅広く定められています。

よって、区分を分かりやすくするため、-20℃以下を維持することを定めているF級の4区分を冷凍倉庫と呼んでおり、以下に冷凍倉庫で保管する食品の一部を紹介します。

◎冷凍倉庫で保存に適した食品(一部C級と重複します)

C1級:パン生地
F1級:魚介類・畜肉
F2級:調理用冷凍食品・アイスクリーム
F3級〜F4級:マグロ・カツオなどの大型の高級魚

また、冷凍倉庫の中でもマグロ・カツオなどの大型の高級魚を保管する-50℃以下の冷凍倉庫は特に「超冷凍倉庫」と呼ばれることもあります。

冷蔵倉庫

冷蔵倉庫は10℃以下で保管・配送が推奨される商品に対して低温での温度設定を維持できる倉庫のことを言います。

冷凍倉庫との区別を分かりやすくするため、倉庫業法施行規則が定めるC級の3区分を冷蔵倉庫と呼んでいます。冷蔵倉庫では、食品の特徴や性質に合わせてきめ細かい温度設定を行うことが可能です。

以下に冷蔵倉庫での保存に適した食品を紹介します。

◎冷蔵倉庫で保存に適した食品

C1級:精肉・鮮魚介類
C2級:マーガリン・乳製品・精肉
C3級:米・穀類

近年では冷蔵倉庫の需要の高まりとともに、新規倉庫の開設が増えています。これは冷蔵商品を冷蔵のまま流通させるシステムが物流業界でも増えているためです。全国各地の名産品を、可能な限り新鮮なまま消費者へ届けることも可能になっています。

まとめ

今回は冷凍倉庫・冷蔵倉庫の特徴やそれぞれの倉庫において保存に適した食品についてご紹介しました。倉庫選びは、コスト面だけではなく商品の特性に合った設備や環境を整えることがとても重要です。


適切な温度管理は自社の信用に大きく直結する重要事項であることは間違いありません。倉庫の新規開設やレンタルを考えたときは、取り扱う商品の特性をしっかりと見極め、適切な温度帯で品質を維持・管理できる倉庫を選びましょう。

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